不動産投資ローンとは?住宅ローンとの違いをわかりやすく解説【初心者向け】

お金とローンの知識

はじめに|「住宅ローン」と「不動産投資ローン」、何が違うの?

不動産投資を始めるとき、まず直面するのが「ローンの違いがわからない」という問題です。

  • 住宅ローンと投資ローンって何が違うの?
  • 自宅購入のときと同じ感覚で借りられるの?
  • 審査が厳しいって聞いたけど本当?

この記事では、不動産投資ローンの基本から、住宅ローンとの違い、審査のポイント、注意点までを初心者向けにわかりやすく解説します。

そもそも「不動産投資ローン」とは?

✅ 定義:不動産投資専用のローン

不動産投資ローンとは、「賃貸物件を購入し、家賃収入を得る」ことを目的に使われるローンです。マンション・アパート・戸建てなど、居住目的ではなく“収益目的”の物件を買うために組むものです。

住宅ローンとは違って、「自分が住むこと」が条件ではないため、金融機関も「事業用」として審査・貸し出しを行います。

✅ 不動産投資ローンの特徴

項目不動産投資ローン
目的賃貸物件の購入(事業)
名義個人または法人
審査事業性を重視
金利住宅ローンより高め
団信任意(商品による)

住宅ローンとの5つの違い

① 使用目的が違う

住宅ローン:自分や家族が住むための家を購入するローン
不動産投資ローン:他人に貸すための物件を購入するローン

ここが最も大きな違いです。

② 審査項目が違う

住宅ローンは「個人の返済能力(年収・勤務先・年齢)」を重視しますが、不動産投資ローンはそれに加え、

  • 購入物件の収益性
  • 立地・築年数・入居率
  • 自己資金割合

などの「物件の事業性」も厳しくチェックされます。

③ 金利が違う

住宅ローンの金利が0.3〜1%程度なのに対し、不動産投資ローンは1.5〜4.5%程度と高めです。理由は「貸し倒れリスクが高い」「事業としての側面が強い」からです。

④ 借入可能額が違う

不動産投資ローンは「物件の収益性」によって借入額が変わります。

年収500万円でも1億円借りられるケースもある一方で、事業性が低ければ借りられない場合もあります。

⑤ 返済原資が違う

住宅ローンは「自分の給与から返す」前提ですが、不動産投資ローンは「家賃収入から返済していく」前提です。つまり、うまく回れば「借金は家賃で返す」という構造になります。

審査で見られる7つのポイント

  1. 年収:最低でも500〜600万円以上が目安
  2. 勤務先・勤続年数:安定した企業・公務員など有利
  3. 自己資金比率:2〜3割あると有利
  4. 物件の所在地・築年数:空室リスクや修繕コストに影響
  5. 家賃収入と返済額のバランス:返済比率が重要
  6. 他の借入状況:マイカーローンなども加味
  7. 個人信用情報:CICやJICCに事故情報がないか

ポイントは、「物件の収益力」×「あなたの信用力」の両方を見られること。

法人で借りることもできる?

最近は「法人化して不動産投資ローンを借りる」人も増えています。

法人で借りるメリット:

  • 経費計上ができ節税効果あり
  • 借入可能額が広がることも
  • 複数物件をまとめて管理しやすい

デメリット:

  • 設立・維持コストがかかる
  • 税務申告が複雑になる
  • 実績ゼロだと融資が通りにくい

初心者はまず個人名義で1件購入し、実績をつけてから法人化を検討するのが一般的です。

注意点|不動産投資ローンで失敗しないために

✅ フルローンに頼りすぎない

頭金ゼロだと返済額が膨らみ、家賃収入を超えてしまう“逆ザヤ”になる可能性もあります。

✅ 空室・修繕リスクを見積もる

どんな好立地でも空室は起こります。築古物件では突発的な修繕費も発生します。ローン返済額だけでなく、ランニングコストも織り込んだシミュレーションが必要です。

✅ 金利上昇の影響も考える

固定金利型なら安心ですが、変動金利の場合は将来的な金利上昇で返済額が膨らむリスクも考慮しておきましょう。

よくあるQ&A

Q. 不動産投資ローンの借入期間は?

A. 15〜35年が一般的。築古は法定耐用年数で短くなる場合もあります。

Q. 自宅用の住宅ローンで投資用物件を買ったら?

A. NGです。発覚すると一括返済を求められることがあります。

Q. 複数物件を一括でローン組むことはできる?

A. 可能ですが審査は厳しめ。「パッケージ融資」や「一括アパートローン」などがあります。

まとめ|まずは「収益性」と「返済可能性」を徹底シミュレーション

不動産投資ローンは、うまく活用すれば「他人のお金で資産形成」が可能です。

ただし、収支の見通しが甘いと“ただの借金”になってしまうリスクもあります。

  • 物件の収益性を冷静に見極める
  • 返済シミュレーションを何度も行う
  • 金利や空室などリスクにも備える

「借りられるか」ではなく「返していけるか」を基準に判断していきましょう。

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